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斜線ノ空 光冨郁也 カーテンのすきまから、 むかいの住宅の屋根のうえ、 うすくもり空を見上げる。 幾本もの電線が斜めに走っている。 窓を開けると、 わずかに残されたうすい青から、 凍えた風が吹きこむ。 手をさしのばすと、 ふいに、指先が切れる。 見えない有刺鉄線が、 空と街とを区切っている。 (ソノ先ニ手ヲノバセバ (光ニ触レラレルダロウカ わたしは、さらに空に手をのばす。 透ける世界の縁をつかんだ。 (傾イテイル 指先に力をいれると、傷口から血がにじみでる。 |
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