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<<   作成日時 : 2007/06/02 12:22   >>

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2005-12-04 13:41:00
新芸術展に皆川秀紀さんの絵「ひまわり」を見に行った


先週の日曜日、11月27日に、上野にある東京都美術館にでかけた。第30回記念 新芸術展に、皆川秀紀さんの絵が展示されていて、彼から招待状をもらったから。

ちなみに皆川秀紀さんは、わたしの編集発行の文芸個人雑誌「狼」に詩を毎号寄稿してくれるかた。詩や絵などを作っている。

上野公園で路上ライブをしている男性がいたが、後にして、午後1時20分、東京都美術館のなかにはいる。ちなみに東京都美術館は門のところに大きな銀の球がある。撮影の許可をもらい、何枚も撮る。去年も招待状をもらって見に行ったのだが、今回はわりと好きな絵が多かった印象を持つ。抽象画・具象画・静物画・人物画などいろいろな手法・画法の作品が多数展示されている。印象に残った絵を載せるには、それぞれの作家の許可がいるが、それらについて触れる余裕と批評眼もないので、遠慮して、皆川さんの絵だけを紹介しようと思う。

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上の写真が彼の作品。「ひまわり」というとゴッホなどをすぐに連想してしまうが、彼の作品はたて真ん中に線を引くとして、向かって右側が赤や黄などの暖色系、左側が青から白の寒色系にまとめられ、対比を楽しむことができる。とうぜんひまわりの花は向かい右側に配置されていると思う。放射線状のものがふたつあることから、花がふたつ。紫系のくすんだいろで葉や茎が描かれている。黄色い花のまわりにある赤い・オレンジ系の色彩は、花の生命力・エネルギーを感じさせる。それが左側の背景だろうか、青や白の冷めた感じの物から、鮮やかさを際だたせている。実際、絵の前に立っていると、写真で見るより、荒々しいタッチの作品だと思った。作家自身の描くことへの・生きることへの、エネルギーがそこに現れていると、わたしは受け取った。

が、みなさんはどう思うだろうか。

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ほかにたとえば、横山明男作「今日'05A」は、何を描いているのかわからないが、紺・青・白で線状・矩形状の、たとえば新聞紙が都市の空間に散らばっているような、そんな抽象的な印象。青の色彩感覚は好き。
 
あるいは、加藤陽夫 草想「都市の形態」は、青い(夜)空と青い海、そして向こう岸の高層ビルのある都市、手前の岸はさわやかな色の草地。そして中央に半透明な巨大な月を思わせる球体。現代性のある夢幻的な作風。
 
また、後藤環作「セレネの憂鬱、エンデイミオンの覚醒」は、暗い部屋を思わせる黒い空間。その閉ざされた世界に、輪になって舞う無数の白い羽根。白い矩形が3枚。そのうち2枚は笑った顔。
 
ちなみにギリシア神話を題材にしていて、セレネは月の女神。エンデイミオンはその愛人・恋人の人間の美青年。彼を独占したいセレネは永遠の美を選び眠り続けるのと、生きて老いていくのとどちらを選ぶかと人間の彼に問う。永遠の美をたもつために、永遠の眠りを選んだエンデイミオン。その彼に毎夜逢瀬を繰り返したくさんの子どもができたけれど、愛は得られなかった。なぜなら、彼は永遠に眠り続けているのだから。
 
(ちなみにアルテミスという狩りの神で処女神の存在もいた。のちにそのアルテミスが月の女神と言われるようにもなった。)
 
その愛を得られないセレネと、眠り続けていたエンデイミオンが目覚めたというのが、タイトルなのだろう。わりと主題としてはわたしの好みだが。
 
矢萩武三志作「よみがえる日」。朽ちたコロセウム。向かって右側欠けた部分にはイタリア・ローマを中心としたヨーロッパの地図。その空と地図の重なる部部に、翼をひろげた鳥の青い影。中央に両腕のもげた石膏色の女神の像。硬い乳房。長い首から上が肌色に変わり、顔は微笑をたたえた女性の顔。長い金髪。片方の耳に金のイヤリング。全体的には青みががった灰色の色調のなか、背をむけた鳩を肩に乗せた女神がいまにも動きだしそう。
 
佐光亜紀子作「愛と希望の夢」。これがいちばんここにあげた絵のなかでは、明るく鮮やかで、わたしは好きだ。ぼんやりと暖色系にまとめられている。輪郭がおぼろげで、あまりよくはわからないが左手前は、たとえば料理が盛られたテーブルだろうか。赤紫系にまとめられている。その上部分は、黄色がかったオレンジ色の砂漠とクリーム色の宮殿。その宮殿の右側は、青紫の夜空と黄色みがかった白い月。そして、手前右側は、テーブルの椅子に座った人物の上半身のように見える。黄色みがかった白の感じ。宮殿と月と人物らしき姿が、同じ色彩で描かれている。あたたかな夢の願望のようなものを表しているのだろうか。
 
こんかいもまた、入り口近くで太陽美術展の招待状を無料でもらえたので、そちらも見てきた。子どもを大きく扱った村山和子「ボンちゃんと」が愛くるしい女の子で好感持てた。じつはこの作品が一番好きだった。

ほかに同じ作者の「お昼寝タイム」は3人の子どもだちが頭をくっつけて、絵の中心に輪のようになって眠っている姿を描く。埼玉県知事賞受賞作。

2時過ぎくらいだろうか、美術館を後にした。上野公園で路上ライブをしている外国アーティストを見た。オーストラリアのシドニーから来た初老の男性は、手にギター、背にドラム、足にひもや、踏み板、後ろに音響設備などを配し、ひとりで演奏し歌う。ジョンレノンのイマジンがいちばん印象的だった。いろいろな歌を披露、途中、見ている客と3カ所のお金を入れる箱のうちひとつを見て、硬貨の数を指で指して数え、あれ見ている観客の割にはお金が少ないぞと、ゼシュチャーでアピール。ユーモアがあり、笑いを誘う。わたしも箱にお金をいれてきた。片言のアーティストのパフォーマンス。手拍子の観客、写真を撮るひと、となりにたって踊り出すおじさん、お札を置きにいくスーツに黒のサングラスの外国男性、硬貨を箱に入れようとして足下がおぼつかない幼児、子ども連れやアベックのカップルなど、いろいろなひとが歌をみんなで楽しんでいた。ビートルズの曲や、サイモンとガーファンクル「サウンド・オブ・サイレンス」など。

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晴れた空に、イマジンは気持ちに響いた。何十分も途中から終わりまでわたしは聴いていた。皆川さんをふくめ、路上アーティストや各作家の方々、スタッフの方々に、平和なひとときを、ありがとう、とわたしは言いたかった。帰りは、まだ陽は傾いてはいなかったが、コートを着てても、すこし肌寒かった。

 


記事2005.12.4 光冨郁也

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